fbpx

イベント集客の手順(3) ~広告予算の立て方と広告のメンテナンス~

イベント集客の手引き(3)広告予算の立て方と広告のメンテナンスイメージ

覚えておきたい用語と考え方

 既存アセットでお金のかからない範囲で集客をしたら、目標に届いていない分は、広告を出稿して集めましょう。ここがハナタの最も得意なところです。


広告を出稿するにはお金が掛かります。さて、いくらお金を用意したらよいのでしょうか?


広告は、広告を見てくれた方が必ず申し込みに到達してくれるわけではありません。


全くクリックされない広告もありますし、クリックされたとしても、イベントに興味を持ってもらえなければ、そのままサイトのページを閉じられてしまうこともあります。


そのため、広告に投下する予算は、ハッキリと”これくらい必要”とういうように定義できません。


ただ、ある程度の検討をつけることは可能なので、その考え方と計算方法をご紹介しますね。


ここでは、あなたがイベント集客をする際、イベントの参加チケットを、Webページで販売している場合を想定してお話します。


広告は、画像があって、その周辺に文があります。この広告をこれから出稿して、どれくらいの割合でクリック(またはタップ)されるかを表す指標は、専門用語でCTRといいます。

(CTR=Click Through Rate=クリックされる確率)


CTRは率なのですが、お金に直結する指標として、CPC(=Cost Per Click=1クリックされるのに掛かるおカネ)があります。


CPCはずっと同じ金額ではなく、常に変動するものです。このCPCが、安くて20円ほど、なかなかクリックされない場合は150円程度、場合によってはそれ以上に高騰します。


ここで注意したいのは、CPCが高いとダメ、安ければいい、というわけではない点です。


CPCが安くても、なかなかチケットが売れなければ、それはパフォーマンスの悪い広告です。


逆にCPCが150円でも、クリックしたほとんどの方が購入まで到達する広告は、とてもパフォーマンスの良い広告と言えるでしょう。


ちなみに、1回の購入まで進むのにいくら掛かっているかを表す指標を、CPA(=Cost Per Action=1回行動を起こさせるのに掛かる金額)といいます。


このCPAが安いか高いかが、大事です(シンプルにイベント集客だけで見ると)。


ちょっと混同しそうですね。整理しましょう。
●CPC=Cost Per Click=1クリックされるのに掛かる金額
●CPA=Cost Per Action=1回行動を起こさせるのに掛かる金額(チケットが1枚売れるのに掛かる金額)


CPCはクリックの単価、CPAは購入の単価とご理解ください。


CPAは、当然ですが、購入が1回もされていないと算出できない数値です。なので、出稿を開始してすぐは、出稿中の広告がCPAいくらで回っているかは、不明です。


CPAは始めは分からない。CPCの安い高いでは、広告の良し悪しは分からない。


分からないづくしで、いったい何を尺度に予算を立てればいいのか、わからないですよね。こういう時は、一旦、ある基準を置いてしまいましょう。


広告予算の立て方


 例えば、目標の集客数が、100人の場合で考えてみます。ゴールである「購入」から逆算して考えていくと、考えやすいと思います。


100人の方にチケットを購入していただくのには、何人の方に購入画面に来てもらわないといけないでしょうか。


後ほどご説明しますが、この、何人中何人が購入するかを表す率のことを、CVR(=Conversion Rate)といいます。


もし既存アセットで打ち手を打った後、ある程度のデータがあれば、それを参考にCVRが計算できます。


ただ、だいたいのケースで、集客を開始した直後はCVRも不明です。


そういう状況の中で予算計画を立てる方法を、お話します。


サイトに来た人の中で、何人の方が「購入」まで到達してくれるか。これは、先ほど挙げました「CVR」という数値で表されます。


CVRはConversion Rateで、式で表すと【購入者の人数÷サイト訪問者】という式です。


このCVRは、サイトによってマチマチではありますが、ここを仮にでも固定しないと、計算が全くできないので、1%と仮定して計算してみましょう。


CVR=1%は、サイトに100人来てくれたら、1人が購入してくれるという数値です。どうでしょう?思った以上に低いでしょうか。


実は、この”1%”という数値は、CVRの数値としては許容範囲内の最も低い数値、というレベルの数値です。


では、100人に来訪してもらうためには、広告はどれくらい回さなければならないか。ここも、数値を仮定して算出します。


来訪とは、言い換えると「広告のクリックまたはタップ」なので、先述のCPCを使って計算します。


CPCは、条件にもよりますが、よっぽど悪い状況でない限りは、50円そこそこで推移させることが、そんなに広告運用経験が無くても可能です。


なので、CPCを50円と仮定してみましょう。


CPCが50円なので、100人の来訪を作るには、単純に【50円×100人=5,000円】です。出ました。これが「1人に購入してもらうために必要な金額(仮定)」です。つまり、CPAです。


CPAが5,000円で仮定できたので、最初に掲げた目標人数100人を獲得するのに必要な広告費は、これも単純な計算で【5,000円×100人=50万円】です。


はい、仮定ではありますが、必要な広告予算が分かりましたね。CPC,CPAなど、連続で出てきて混乱するかもしれませんので、図に表してみました。


この図では、購入完了画面の前に、「購入確認」という画面をおいてみてます。だいたいのチケット販売サイトでは、購入完了をする前に、何画面か経由することになるからです。


そして、ほぼ必ずどんなサイトでも「購入確認」まで行ったのに、購入完了まで行かない方が、ある程度いるものです。


これもまた、サイトによってさまざまな率になりますが、数パーセントくらいの離脱があると思ってください。


なので、実際はこの図の数値通りにはいきませんが、大体のイメージは、こんな感じと思ってください。

広告が回り始めたら何をするか



 さて、広告予算の算出の仕方はなんとなく分かりましたでしょうか。何もかもが不明なときは、各ポイントの数値を、一旦、仮定して計算しましょう。


仮定の数値が多い、というかほぼ全て仮定で、不安かもしれません。大丈夫です。


なぜなら、インターネットで出稿する広告は、運用型広告と言って、代理店に予算ごとばっくり依頼していない限りは、途中で止めることができます。


また、出稿量を細かく調整することができるので、はじめの観察する段階では出稿量を少なくし、様子を見るということが可能です。


ちょろちょろ出稿する中で各数値が分かってくるので、その時はじめて、実際の数値を当てはめて、広告予算を計算してみるとよいでしょう。


 広告が回り始めたら、例えばCVRがどれ位かを計測し、改善ができないか、イメージ通りの予算感で回っているか、頻繁に見て、調整していきます。


CVRは仮定では1%とおきましたが、場合によっては5%くらいで推移する場合もありますし、そこまでいかなくとも、1.2%とか、コンマ2%でも良くできると、予算的にラクになりますよね。


このように、広告が回り始めたら、各ポイントの数値をよく観察して、少しでも改善できるところがないか、考えながら回してみてください。


クリックはよくされているか?されていないとしたら、なぜか?(=CPCの高騰)


プレビューが可能な広告媒体でしたら、実際に自分のPCやスマホで広告を表示させて、クリックまたはタップがしにくくないか、見てみてください。


もし原因がわからなかったら、原因を突き止めなくてもよいので、全く違う画像や文言を設定した広告を配信してみましょう。


オススメなのは、1つだけで広告を回すのではなく、少なくとも3つくらい同時に回してみることです。


そうすることで、いきなりパフォーマンスの良い広告は作れなくても、今回の広告配信対象者さんたちの好みの傾向が、ある程度つかめたりします。


ある程度つかめたら、その広告の色や雰囲気、トーンに寄せた広告をつくり、また複数配信してみましょう。これを繰り返し、広告をブラッシュアップしていきます。


また、クリックはされるのに購入がなかなかされない時(=CVRの低下)は

①サイト側に問題がある(デザインや決済手続きのし難さ・安心感)
②そもそも広告を見せている対象が合っていない
が考えられます。


①と②、どちらからメンテナンスをするかで迷いますね。


大抵の場合はサイトを変更すると、元に戻すのが大変だったり、変更に時間がかかることもあると思うので、②から手を入れてみるのがオススメです。


SNS広告の場合は、趣味趣向の設定を変えてみたり、カスタムオーディエンスの作り方を変えてみてください。


カスタムオーディエンスについては、過去にも記事を書いておりますので、こちらも参考になさってください。


SNS以外の広告でも、いろいろと配信対象者を変える選択肢があるかと思いますので、あまり怖がらずに、変更してみましょう。


予算の関係であまり思い切った設定ができない場合は、変更した広告だけ、少額で回してみて反応を見る、というのも一つの手です。


対象者を変える以外にも、例えばFacebook広告ですと、広告を表示させる場所の選択肢が沢山ありますので、表示場所を変えてみてもいいかもしれません。


端末の種類ごとのパフォーマンスが確認できたら、パフォーマンスの良い端末だけに配信することも、検討してみてください。


というように、広告が回り始めてからも、調整できることは沢山あります。


広告運用が好きな方は、この調整が楽しいはずなのですが、苦手な方は苦手かもしれませんので、ぜひ得意な方に任せてみてください。


まだまだ話したいことは沢山ありますが、またの機会に。第3話はこんなところです。





第4話では、広告媒体の選び方と、イベント全体の回収の考え方についてお話しようかと思います。


第4話はです。


お読みいただき、ありがとうございました。


ハナタ


お仕事のご相談はこちらから

hanata.jp logo